第4話 大きなカレンダー

1年生は、カンボジアへは行けない。


しかし、先輩たちが「1年生スペシャル」という謎のネーミングの企画を

孤児院で実施してくれる。


「1年生スペシャル」は名前の通り、1年生が考えるスペシャル企画である。

某団体Nではスペシャル企画と呼ぶのだが、

これは孤児院の子どもたちと仲良くなるための「レクリエーション」である。


「この企画は、孤児院に行って最初にやる企画だから!」と先輩方から

期待という名のプレッシャーをかけられた。(良い意味)


その期待に応えようと1年生も全力を尽くした。


自分たちで0から考えられる企画は本当に楽しかった。

みんなで意見を出し合い、用意を進めた。


企画は

「大きなカレンダー作り」に決定した。

子どもたちと一緒に手形で色をつけ、誕生日に印をつける。

印をつけることによって、孤児院の子どもたちがお互いの誕生日を

確認することができる。


そんな暖かい思いから企画はスタートした。

まずはざっくりとした企画書、次に詳細を綴った計画書を先輩に見せる。


どんな形をつくるのか、

どのようなグループ分け・ステップで行われるのか。


一番印象に残っているのは、

インクを水性にするのか、布用のインクにするのか。

手形で布に色をつけるため、安全性のあるインクにしなくてはならない。

この団体では、楽しいだけではなく、安全性求められる。

もちろん、コスト面も実施後の評価も求められる。



結局インターネットを駆使して、

手についても安全な布用インクを見つけ、注文した。

そんなことがありながら、私たちは計画を立て、企画は進んで行った。

こうしてできたのが、このカレンダー


暖かいなぁ

非常に暖かい。




初めて孤児院へ行ったのは2年生。

このとき、初めて完成したカレンダーを見ることになる。

その時の思いといったら…。


感動と暖かさで溢れた。


色でいえばそう…黄色かな…(弱虫ペダルより)

1年生の時に下積みをしたからこそ、その後のバイタリティが生まれたのであろう。



一方、看護学生としては、「解剖生理学」に追われていた気がする。

解剖生理学の先生は、看護師でなく医師であった。


着任してすぐの授業であったからなのか、

それとも先生のスキル的な問題なのか、

学生自身の忍耐力が足りなかったのか、

ひどくつまらない授業だった。


8割の生徒は聞いていなかったのではなかろうか。

(ちなみに以下の教科書を使った気がする。大学生になると一気に専門書が高くなる。

ちなみに大学院で使う教科書になるともっと高い。)


後にも先にも、あんなに酷い授業には出会わなかった。



看護学生の面白い話

某(有名?)看護大学で過ごした4年間を思う存分語ります。

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